aiko - I'm Feeling Blue


 デビュー曲「あした」のカップリング曲である「I'm Feeling Blue」。タイトル曲はaikoの作曲では無いので(!)、彼女が作曲した作品としては、この「I'm Feeling Blue」がメジャー第一弾となります。

 インディーズで驚異的な売り上げを記録した実力派ソングライター、天性のメロディーメーカであったにも関わらず、彼女は自分の曲でデビューを果たせなかった。当時、インディーズの頃からaikoを聴いていた者達にとって、「え?」という気持ちは小さく無かったと思います。「あした」は「らいおんハート」を作曲した某氏が手がけた曲。しかも映画の主題歌ですから、大きな期待と共に、鳴り物入りでデビューした事は間違い無く、贅沢な不満ではあるのですけど。

 まぁ、そんな不満なんて払拭して余りあるほどのカップリング曲の良さと、その後の実績がありますから、今となってはなーんのわだかまりもございませんし、私などは「あした」にすら愛着を感じるほどの余裕がございます(「あした」も、作詞はaikoですしね)。しかし、やはり「I'm Feeling Blue」の方が断然良い曲だと思うぞ、おいらは。

 aikoはサビが強烈でしょ?バンプなんかにも感じるんだけど、サビが強い人の作品には少なからず、サビに行き着くまで少々まったりしている曲がある。おかげでサビが際立つのだけど、最初の数秒を聴いてガツンと来なかったらサクサク曲を変えてしまうような、リミックス世代のせっかちなリスナーさんには、この曲もサクっとチェンジされそうで心配。せめてサビまでは聴いてみよー。この曲のサビは本当に心地良く、秀逸なメロディーなのですよ。

 同性ファンの多い彼女、それは共感できる詩、恋愛をテーマにしたストーリーを存分に注いだ詩の魅力にあると思うのですが、そんな彼女の作品群には、明らかに曲重視の洋楽寄りな作品(?変な、卑屈な表現だな・・・)も多い。この曲も、そんな作品の一つだと私は感じています。aikoは詩が良いって評価をよく耳にしますが、個人的にはメロディーとコード感も大変に素晴らしいと感じています。ANNのジングルなんて、よくあんなに毎回サクっと即興で作る事ができるものだと思った。実は歌だけじゃなく鍵盤も上手だしっ・・・、感心。

 この曲においてはストーリー性よりも、旋律に気持ち良くのる言葉を選ぶ事で、比較的旋律に重きを置いている気がします。「シャラララ唄っている」、「ララララ笑いたいよ」といった具合。鼻歌調に、ゆるーい感じでメロディーだけ口ずさんでいる部分などはデモテープチックで、そのあたりのデビュー作らしい初々しさにも、私は魅力を感じています。
Disc.1
1 あした
2 I’m feeling blue
3 あした(インストゥルメンタル)

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