ASIAN KUNG-FU GENERATION - バタフライ

 「バタフライ」とは、歌詞を聴く限り"バタフライナイフ"と"蝶"のダブルミーニングですね。唄い始めは、「とがったナイフみたいな心で、細長く、意味も無い日々を削る」。サビでは「すさんだ僕は蝶に・・・」と唄っています。

 アジカンらしい疾走感も、抱えた日々の陰鬱さを一気に放射するかのようなシャウトも、この曲ではあまり聴かせてくれない。「暗闇の先の、かすむような光」が唯一の光明。

 リフで印象的に使われている、ギターのハーモニクス。とても尖った、冷たい音。ディレイの使い方も印象的。ギターのクリーントーンには、音の輪郭がうすれるほど思い切りディレイをかけている。バッキングが、とても不確かで、不安定に響く。

 個人的に驚いたのはエンディングにほど近い、4分12秒あたりからの不協。私は、これを待っていました(!)。パワーコード中心のプレイから、ぐっと世界が広がる予感。楽しみです。レディオヘッドや向井のようにプログレ色が濃くなり過ぎるのも困りますが、アジカンの場合は心配ありませんね。

 "アジカンはさらに進化を"、なんてCMプランナーのような感想も耳にしますが、私はそういった印象よりも新境地を切り拓こうとする彼らの気概を感じました。アジカンにとって、一つの転換期として位置づけられるような陰鬱とした曲も織り込まれているのですが、先行シングルが新しい試みを相殺していますね。アルバム全体としては、今までのアジカンの延長線の域を脱していない。こんなにシングルを収録する必要あるのかなぁ・・・。本当にメンバーが望んだ事だろうか。レコード制作者サイドの都合という気がしてなりません。

 この曲も、近頃のアジカンが多用する、"間"、が良い。ばんばんブレイクして、一瞬の静寂が何度も訪れます。コバーンがクリーントーンとディストーションの緩急を使って表現した静寂と熱狂のシンメトリーは、10年の時を経てさらに進化している。アジカンの場合、ギター二本ですしね。エフェクターの使い方含め、色々なアイディアが詰め込まれたギターサウンドに仕上がっています(しかし、ドラマーはさらに進化している・・・)。

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